作品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 新・ウズメ異伝 |
| 作者 | 東雲昴 |
| ジャンル | ローファンタジー |
| 総文字数 | 1,826,745字 |
| 話数 | 306話 |
| 1話平均 | 5,969字 |
| 総合ポイント | 74pt |
| ブックマーク | 0 |
| 最終更新 | 2025-11-30 |
評価
総合スコア: 60/100
コメント: 王道展開を丁寧に踏襲。読みやすいが、スキル組み合わせの工夫も同ジャンル内で突出した魅力とは言えず、埋もれやすい。
5軸評価
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 文章力 | ★★★☆☆ (3/5) |
| 導入の引き | ★★☆☆☆ (2/5) |
| 独自性 | ★★☆☆☆ (2/5) |
| キャラクター | ★★☆☆☆ (2/5) |
| 構成力 | ★★★☆☆ (3/5) |
独自性スコア: 12/100
テンプレ度 88/100(低いほど独創的)
詳細レビュー
「なろう」の王道であるTS(性転換)とスキル制、不遇からの成り上がりを丁寧に組み合わせた一作だが、率直に言って「毒にも薬にもならない」という印象が拭えない。文章は平易で読みやすく、20話までの構成も破綻なく進んでいる点は評価できる。しかし、読者の心を掴むための「フック」が致命的に弱い。特に本作の肝であるはずのスキルビルドにおいて、ランキング上位作のような「その手があったか!」という驚きや、既存の概念を覆すカタルシスが欠如している。TS要素も単なる「属性」としての記号に留まっており、性別が変わったことによる内面的な葛藤や、社会的な立場の変化を活かした物語の捻りが薄い。全体的に「減点はないが加点もない」状態であり、今のままでは数多ある同ジャンル作品の荒波に飲まれ、埋もれてしまうだろう。読者が求めているのは「丁寧な説明」ではなく、もっと剥き出しの「欲望」や「意外性」だ。設定の整合性を整える以上に、読者の感情をどう揺さぶるかに注力すべきである。
強み
- 文章の可読性が非常に高く、読者にストレスを与えない安定した筆力がある
- 20話時点でのプロット管理が丁寧で、物語の進行に矛盾や停滞が少ない
- TSやスキル成長といった「なろう」読者の好む要素を外さず盛り込んでいる
気になる点
- 「この作品でなければならない」という独自の強みが不在。他作品の劣化コピーに見える懸念がある(改善提案:スキルの運用に独自の制約や、一見デメリットに見える設定を加え、それを逆手に取る展開を強調すべき)
- キャラクターが役割論理で動いており、人間味や熱量を感じさせない(改善提案:主人公の行動原理に、もっと個人的で切実な動機を付与し、読者が共感・応援したくなる隙を作るべき)
こんな人におすすめ
TSやスキル成長ものが好きな、安定した展開を好む読者。過度な刺激や意外性を求めず、王道を静かに楽しみたい層向け。
あらすじ
「ウズメ異伝」の続編です。 鈿女(うずめ)の巫子(みこ)、猿田彦の巫子、鬼討師(きとうし)と呼ばれる霊能力者が存在し、公に認められている世界。『葦原』と呼ばれ、そこに住まう人々は、視える、視えないに関わらず、妖(あやかし)や霊といった存在を認識していた。 この物語は、鈿女(うずめ)の巫子(みこ)の一人、鈴原悠子を軸に繰り広げられる出会いと別れの物語。
巫子の宿命なのか、事件に巻き込まれ、また自ら首を突っ込むこともあったが、悠子はおおむね平和な時を過ごしていた。だが、芸術鑑賞会の会場で『鵺』という男と出会った時、クラスメイトで猿田彦の巫子である草壁達騎の悲惨な過去と、その憎しみを知る。 それ以来、なぜか親友やクラスメイトが事件に巻き込まれ、悠子自身も危険にさらされるようになった。 けれど、悠子や達騎、鬼討師である担任やクラスメイトのおかげで事なきを得る。
これで日常に戻るかと思いきや、ある日、捕えた『鵺』が脱獄したというニュースが入る。それから数日を挟んだある朝、達騎の記憶が皆の中から消えたことに悠子は気が付いた。 『鵺』に復讐を遂げるため、皆の記憶を消したのだと勘付いた悠子は、達騎を追いかける。 彼に『鵺』を殺させないため、人殺しにさせないために。