TOGO 軍神の息子は、アナポリス帰りから軍縮した貧乏日本海軍の記録で稼ぐようです

72
キユ 歴史 2026年1月20日

⚓ 歴史改変×鑑定チート。東郷の威を借る無双劇だが、後半は兵器解説が過多

総合 72/100
独自性 35/100
テンプレ度 65/100

作品情報

項目内容
タイトルTOGO 軍神の息子は、アナポリス帰りから軍縮した貧乏日本海軍の記録で稼ぐようです
作者キユ
ジャンル歴史
総文字数541,672字
話数160話
1話平均3,385字
総合ポイント6,920pt
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最終更新2026-01-20

評価

総合スコア: 72/100

コメント: 王道設定を高速展開し、なろう読者の求める爽快感を1話で提供。鑑定チートで差別化を図るも、ややご都合主義的。

5軸評価

項目評価
文章力★★★☆☆ (3/5)
導入の引き★★★★☆ (4/5)
独自性★★★☆☆ (3/5)
キャラクター★★★☆☆ (3/5)
構成力★★★☆☆ (3/5)

独自性スコア: 35/100

テンプレ度 65/100(低いほど独創的)

詳細レビュー

「東郷平八郎の息子」という最強の看板を背負い、鑑定チートと現代知識で日本海軍を魔改造する、なろう戦記の王道。導入のスピード感は秀逸で、1話目から読者の心を掴む技術は高い。中盤以降も「俺TUEEE」ならぬ「日本TUEEE」を徹底しており、読者が求める爽快感は160話まで一貫して維持されている。文章力も連載を経て安定しており、専門用語を出しつつも「鑑定」というフィルターを通すことで、ミリタリーに詳しくない読者でも置いてけぼりにしない工夫は評価に値する。 しかし、長期連載の弊害として、最新話付近では物語が「技術スペックの紹介」と「主人公の全知全能感」に寄りすぎている感は否めない。160話に至る過程で、主人公の予測が外れることや、政治的な泥臭い対立がほぼ皆無となり、歴史改変もの特有の「if」の面白さが、単なる「設定資料の読み上げ」に近づいている。敵対勢力が無能に見えるほどのご都合主義が加速しており、物語としての緊張感は完全に消失。キャラクターの深掘りよりも兵装のアップグレードに熱量が割かれているため、ドラマ性を求める層には物足りないだろう。安定した「なろう品質」ではあるが、中だるみを打破するような大きな転換が欲しいところだ。

強み

  • 導入の爆発力。東郷平八郎の息子という設定を即座に武器にする、なろう読者への訴求力の高さ。
  • 難解な海軍・兵器設定を、鑑定スキルで可視化し、知識のない読者でも強さが理解できる親切な設計。
  • 160話まで一貫して「日本が勝ち続ける」爽快感を提供し続け、ストレス展開を排除した徹底した読者ファースト。

気になる点

  • 主人公の全知全能化。最新話では失敗の予兆すらなく、物語の起伏が平坦になりすぎている。たまには「鑑定」が通用しない政治的障壁を描くべき。
  • 説明過多によるドラマの希薄化。兵器のスペック比較や技術解説が冗長で、キャラクター同士の血の通った会話が埋もれている。

こんな人におすすめ

史実の悲劇を見たくない、無双系歴史改変好き。ミリタリー知識をサクッと楽しみたい層。過度なドラマよりスペック表を好む人。

あらすじ

時は1921年、ワシントン海軍軍縮会議。後の米国大統領にして弁護士のフランクリン・デラノ・ルーズベルトは、一人の静かな日本帝国海軍士官、東郷一成と出会う。

軍神・東郷平八郎の息子でありながら、1908年に日本の海軍兵学校ではなく、世界一の金持ち国家アメリカの海軍士官学校であるアナポリスを卒業し、セオドア・ルーズベルト大統領のグレートホワイトフリートにも乗って世界を一周して、その後日本海軍に入隊した男である。

英雄の息子という影を背負い、アナポリスで敵国の資本主義、合理主義をも学び尽くした男。

彼が懐に忍ばせていたのは、大砲でもなければ、新型魚雷でも航空機でもない。それは、国家の“任務”そのものを信用へと変える、悪魔的な妙案――「制度債」であった。

「通貨ではない。ただの“任務の記録”だ」

その一言から始まった静かなる革命は、やがて日本という貧乏国家の形を、根底から作り変えていく……

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