海の賢者、気づけば国の命運背負ってました 〜追放されたタコの獣人が異国で勇者と公爵令嬢に見出され、大賢者になる〜

75
手羽本 紗々実(てばもと ささみ) ハイファンタジー 2026年1月20日

🐙 タコ獣人の追放劇。奇抜な皮を被った超王道の爽快無双ファンタジー

総合 75/100
独自性 18/100
テンプレ度 82/100

作品情報

項目内容
タイトル海の賢者、気づけば国の命運背負ってました 〜追放されたタコの獣人が異国で勇者と公爵令嬢に見出され、大賢者になる〜
作者手羽本 紗々実(てばもと ささみ)
ジャンルハイファンタジー
総文字数218,197字
話数52話
1話平均4,196字
総合ポイント12pt
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最終更新2026-01-20

評価

総合スコア: 75/100

コメント: 王道悪役令嬢ものだが、主人公の内心描写で差別化。婚約破棄を歓迎するポジティブさが読者の期待に応え、爽快感がある。引きも良く、ジャンル読者を満足させるレベル。

5軸評価

項目評価
文章力★★★☆☆ (3/5)
導入の引き★★★★☆ (4/5)
独自性★★★★☆ (4/5)
キャラクター★★★☆☆ (3/5)
構成力★★★☆☆ (3/5)

独自性スコア: 18/100

テンプレ度 82/100(低いほど独創的)

詳細レビュー

「タコ獣人の追放」という、出落ちに近いインパクトのある設定をフックに、中身は徹底して「なろう読者の好物」を詰め込んだ快作だ。Stage1で指摘された通り、冒頭の追放シーンは悪役令嬢ものの婚約破棄イベントを鮮やかにセルフパロディしており、主人公の「内心での快哉」が読者のストレスを即座に解消する構成は実に見事。最新話(52話)にかけての展開も、タコ特有の多腕や柔軟性を活かした「賢者」としての無双が続いており、独自の戦闘スタイルが絵的な面白さを生んでいる。しかし、中盤以降は「タコである必然性」が薄れ、一般的なチート魔術師ものに収束しつつあるのが惜しい。文章力は安定しているが、最新話付近では説明台詞が増え、ややテンポが鈍化している印象を受ける。また、周囲の「勇者」や「令嬢」が主人公を全肯定するだけの舞台装置になりつつあり、人間関係の深掘りという点では物足りなさが残る。とはいえ、ジャンルの期待を裏切らない爽快感は維持されており、安心して読める中堅上位の品質だ。

強み

  • 「タコ獣人」という視覚的・生態的なインパクトが強く、既存の追放ものと明確に差別化できている
  • 追放=自由というポジティブな転換が早く、なろう読者が嫌う「溜め(ストレス)」の期間が短い
  • 多腕を活かした並列思考や多重魔法など、設定を能力の裏付けに繋げるロジックが丁寧

気になる点

  • 物語が進むにつれ、周囲のキャラが主人公を褒めるだけの「接待役」になっており、ドラマとしての起伏が平坦(もっと対等なライバルや障壁が必要)
  • 最新話付近で文章が説明過多になり、冒頭にあった「勢い」が削がれている。描写よりも説明で済ませる癖を抑えるべき

こんな人におすすめ

王道の追放無双を好むが、普通の人間主人公には飽きた読者。タコ設定を笑って楽しめる層。

あらすじ

メンダコの獣人として異世界転生したポルテは、「煙幕しか出せない貧弱魔法使い」としてパーティーを追放された。 だがその魔法は、攻撃を封じ、格上の敵すら無力化する“最凶の弱体化魔法”だった。 偶然流れついた魔導王国で、唯一の勇者にして賢者に見出され、タコと人間、二つの姿を使いわけた修行が始まる。 公爵令嬢の救出、王国を揺るがす陰謀―― 本人だけが気づかないまま、戦局はひっくり返っていく。 ヘンテコ魔法で敵を翻弄する、無自覚無双ファンタジー開幕!

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