あがきを疾み(あがきをはやみ)

78
理猿 ヒューマンドラマ 2026年1月20日

👁️ 鑑定×育成の王道成り上がり。丁寧な描写で魅せるが爆発力に欠ける

総合 78/100
独自性 25/100
テンプレ度 75/100

作品情報

項目内容
タイトルあがきを疾み(あがきをはやみ)
作者理猿
ジャンルヒューマンドラマ
総文字数359,159字
話数92話
1話平均3,903字
総合ポイント154pt
ブックマーク0
最終更新2026-01-20

評価

総合スコア: 78/100

コメント: 王道設定を丁寧に料理し、なろう読者のニーズを的確に捉えている。鑑定スキルとスキル成長の組み合わせに工夫が見られ、テンポも良い。突出した独自性はないが、高い完成度でジャンル読者を満足させるだろう。

5軸評価

項目評価
文章力★★★★☆ (4/5)
導入の引き★★★☆☆ (3/5)
独自性★★★☆☆ (3/5)
キャラクター★★★☆☆ (3/5)
構成力★★★★☆ (4/5)

独自性スコア: 25/100

テンプレ度 75/100(低いほど独創的)

詳細レビュー

「鑑定スキル」という擦り倒された題材を、単なるステータス確認ではなく『成長の最短経路を見出す』という育成要素に落とし込んだ手腕は評価に値する。文章は極めて安定しており、なろう作品にありがちな視点の混乱や過剰な説明台詞も少なく、ストレスフリーで読み進められる点は美点だ。冒頭から最新話に至るまで、主人公の『あがき』と効率的な成長が着実に描かれており、90話を超えても中だるみせず内政・組織運営へとスケールアップさせている構成力は高い。しかし、辛口に言えば「優等生すぎる」のが最大の弱点だ。展開が極めて予定調和で、主人公の前に立ちはだかる壁が低く、カタルシスが想定の範囲内に留まっている。最新話付近でも敵対勢力の掘り下げが浅く、悪役が記号的に動かされている印象が拭えない。なろう読者のニーズを的確に突いているため、安定した人気は得られるだろうが、ランキングの頂点を狙うには、読者の予測を裏切る劇的な展開や、より深い人間ドラマの葛藤が必要だ。品質維持は完璧だが、一段上の「化け」を期待したい一作である。

強み

  • 鑑定スキルを『ポテンシャル発掘と育成』に特化させた独自の解釈と説得力
  • 文章の透明度が高く、状況説明と心理描写のバランスがなろう作品として理想的
  • 最新話まで一貫したテンポを保ち、内政要素への移行も自然で構成が破綻していない

気になる点

  • 敵対者がステレオタイプな無能に終始しており、勝利の爽快感が薄い。敵側にも独自の論理や強さを持たせるべき
  • 主人公の失敗や挫折が極めて少なく、物語に緊張感が欠けている。鑑定を逆手に取った誤算などの展開が欲しい

こんな人におすすめ

育成・効率化・内政モノを好む読者。ストレスの少ない着実な成り上がりを読みたい層。

あらすじ

――私もあそこで走りたい。 夭逝した天才騎手を父に持ちながら、そのことを知らなかった少女・日鷹青。名門競馬一家に生まれ、若き才能を迸らせる由比一駿。日本一の生産牧場を持つオーナーブリーダー・四王天ファームの令嬢である四王天愛。地方競馬界の生ける伝説の息子・番場稔。ごく普通のサラリーマン家庭に生まれた長谷新平。 同じ年に競馬学校の門を叩いた五人の若人たちが、それぞれの夢を追い今駆け出した。

この作品を読む

小説家になろうで読む